やはり仏政府の反応ははやい

投稿日時 : 2021/02/24 18:00

「月経貧困:新年度から大学では生理用品を無料配布」
Libération紙のサイトより。

二週間ほど前にこのブログでも取り上げた、女子学生が生理用品を買えない(ほど困窮している)という問題。フランス政府の対応は早く、昨日、フランスの高等教育・研究担当の女性大臣が、9月の新年度から、大学の学生寮や医療室などに無料で女子学生に生理用品を配布する設備を設置すると発表した。

まずは1500の設備の設置を目標にし、年間予算は1500万ユーロだという。

学生の声からはじまり、アソシエーションの調査などがあり、メディアでも大きく取り上げられた後、政府が即座に対応したかたちになった。

やはりフランス政府の対応の速さは日本と比べものにならない。とも見えるが、別の見方もある。
大統領選挙まで1年ちょっととなったフランスでは、マクロン大統領がすでに再選に向けての支持率集めを始めているという見方もある。ただ、こうした「ひねくれた」見方をはじめると、政府のやる「よいこと」はすべて選挙戦略だったり、「本当の狙い」があるとなってしまう。

マクロン大統領は別に、フランスで人気のユーチューバーコンビにSNSでチャレンジを提案。感染予防を宣伝する動画をつくって、再生回数が1000万を超えたら、大統領府、エリゼ宮でマクロン大統領自身も参加して動画を撮影してもよいと提案した。ユーチューバーたちは、これは政府の広報戦略だろう、と疑うものの、そこはユーチューバー。またとない機会に飛びつき、あっというまに再生回数も達成し、あとは大統領府で、大統領も入っての撮影を待つだけとなった。これもやはり、なんの前触れもなく「ガースーです」と動画サイトに登場した日本の首相とはメディア戦略への取り組みが違う。