未来の女性たちの問題を取り上げるフランス

投稿日時 : 2021/02/10 18:00

「女子学生の3人に1人は、生理用品を買うための補助が必要」
L’Obs誌のサイトより。

日本では、今週初めからも、昭和という全時代のおじいさん世代の女性蔑視発言の問題がメディアで取り上げられているが、フランスで月曜日から注目されているのが、今の女子学生たちが直面している問題だ。

これは、昨年10月にフランス全土で行われた調査結果で、経済的理由で生理用品に困っている女子学生が多いというものだ。

フランスではコロナ禍での学生生活の厳しさ(経済的、社会的、精神的)がよく取り上げられているが、その中でも女子学生が特に直面している問題が浮き彫りになった。調査によると、答えた13%が、食料品などを買うために、生理用品を買うことができなかったことがあるという。さらに、7%は常に生理用品の購入に困っているといい、10人に1人は、手作りの生理用品を使っているという。

多くのメディアでは様々な女子学生にインタビューした記事を掲載している。例えば、21歳の地方の女子学生の例だと、月に生理用品の予算は10-15ユーロで、これが月に使えるお金の10-15%を占めるという。これでは友だちとカフェに行くことも出来ないし、映画館や美術館に行くこともできないという。さらには、食べ物を買うために、生理用品は買わずに、トイレットペーパーなどで代用することもあるという。

コロナ禍のフランスでは、学生への食料配布があるように、女子学生へは生理用品の普及も始まっている。11月にはスコットランドで生理用品が無料提供されることになったが、いずれフランスでもこのようになるかもしれない。

ちなみに、生理用品について。
フランスでは、日本でよく流れている女優なども登場する生理用品のTVコマーシャルはない。(ついでにいうと、ビールのCMもない。)が、フランスでは女性の生理問題は情報番組で普通に取り上げられる。