フランスの若者は意識が高い系だけではない

投稿日時 : 2021/02/25 18:00

「エッソンヌ:2020年、イル・ド・フランスでの乱闘事件の半数近くはこの県であった」
20 Minutes紙のサイトより。

今年に入ってから何度かフランスで大きく取り上げられているのは、少年少女が巻き込まれた暴力事件で、死者がでているというもの。

フランス語では la rixe(リックス)といい、「公共の場で、火器を使わずともナイフなどは使うこともある喧嘩」であるが、よく使われる例は、若者のグループ間での対決、決闘の場合に良く使われる言葉だ。

今週に入って、二人の女子中学生が相次いで亡くなったのだが、いずれもこの「リックス」が原因だったという。まったく別の場所で、関連性はないが、未成年の若者たちのグループ同士の対立が原因で、一人の女子中学生は喧嘩を止めようと間に入って、ナイフでお腹を刺されて運ばれた病院で亡くなったという。もう一人は30人近い未成年同士の喧嘩だったという。さらに、また別の13歳の中学生も別の「リックス」で喉をナイフで切られたものの一命は取り留めたという。

パリでも、1月に15区でやはり若者グループが一人の少年をまさに「リンチ」にし、被害に遭った少年はいまだに重傷で入院中だ。

問題となっているのは、パリやパリ近郊の都市部で、中学生や高校生などの若者が、グループ同士で対立し、それが暴力事件に発展しているという。

メディアでは、警察や行政の目が届かないところで起こっており、「警戒」、「監視」が必要だという議論も巻き起こり、内務大臣も警官を増やすなどと発表している。

こうした若者グループの事件は増加傾向にあるというが、その一方では、自治体の間などで協力して見回りなどの取り組みで防止策に取り組んで成功している例もあるという。