「春まで」から「春が終わるまで」に

投稿日時 : 2021/02/26 18:00

「コロナウィルス:パリ市はパリに3週間のコンフィヌモンを提案予定」
20 Minutes紙のサイトより。

一日の新規感染者数が2万人程度で改善しないフランス。変異株などの影響で、コンフィヌモン(自宅隔離。ロックダウン)を週末限定で始める地域がでてきたり、昨晩のカステックス首相の発表でも要注意とする地域も発表された。

ワクチン接種が進んでいることくらいがよいニュースではあるが、春の陽気も訪れ始めたフランスでは、春までに通常に戻れるという望みはすでにかなり薄くなり、春が終わるまで、夏(つまりバカンス)が始まるまでには改善してほしいという見通しになりつつある。

そこで、パリ市の副市長の一人がラジオで発表したところによると、パリ市は、この週末、専門家や関係者と新しい対策について検討するという。そこでは、パリ市に3週間限定で3度目のコンフィヌモンを発動させる案があるという。これは、すでに始まっている週末のみの限定的なコンフィヌモンや、効果があまりみられていない現行の夜間外出制限などではなく、厳しいコンフィヌモンをあえて採用することで、感染者数、感染率、重症患者数を減らすことを狙うという。そして、この3週間のコンフィヌモンの後、目標は、閉まったままの外食産業や文化施設の営業再開も視野にいれるという。

日本で言うと、国の慎重な感染症対策にしびれを切らした東京都がより厳しい対策を提案し、その先には完全な営業再開を目指すという攻めの対策を提案したというかたちだ。このパリ市の提案が現実的なものになるかは分からないし、政府の反応も分からないが、夏(バカンス)に向けて、試行錯誤は続いているようなフランスだ。