衛生パスは来年夏まで?

投稿日時 : 2021/10/19 17:30

「衛生パスは夏まで?国会での審議の中心に。」
地方紙Ouest France紙のウェブサイトより。

フランスの国会で本日から審議されるのが、現在は11月15日までで運用されている衛生パスを、7月31日まで延長するという法案だ。

これは「衛生警戒(vigilance sanitaire)」法案と言われる新しい法案で、フランスでも冬にかけて恐れられている感染症の再拡大、医療崩壊を見据えての対応策だ。ちなみに現在はUrgence(非常事態)で、それが今後はVigilance(警戒)となるようだ。

フランスでもCovid-19の新規感染は全体としてみれば改善しているが、新規感染者数は逆の傾向も見られたり、フランス国民の感染症対策も、やはりヨーロッパでもトイレの後でも手を洗わない傾向が強いフランス人の「悪い習慣」がまた戻ってきているという調査もある。

これから冬にかけてパーティーシーズンになるフランス。昨年は店も何も開いていなくて何もできなかっただけに、今年は下手をするとかなり羽目を外してしまう可能性がある。と、政府などは恐れているのか、いまや数少ない感染症対策のツールである衛生パスをなんとか使い続けようとしているとされる。

ただ、衛生パスには反対派がいるのもフランス。年末にかけては社会不満も爆発しがちなフランスで、今後の衛生パスの使い方によっては、不満をもつ人が多くなる可能性もある。

大統領選挙も控え、この衛生パスについても、感染症対策のおおきなツールとして一つの重要なテーマになりそうだ。