2021秋・冬デモシーズンの始まり?

投稿日時 : 2021/10/18 17:30

「東ヴァール県では“ジレ・ジョーヌ”が(控えめに)運動を再開」
地方紙Var-Matinのウェブサイトより。

この週末、フランスの地方都市では、3年前に大きな社会問題となっていた「ジレ・ジョーヌ」(黄色いベスト)運動が再開した。

3年前は燃料税の増税がきっかけで、特に地方の中低所得者層を中心に拡がった運動で、その後は都市部にも拡がり、年金制度改革問題などともからみ、フランス国民の全体的な社会的・経済的不安を体現する運動だった。

その後、政府からも国民の意見を聞くという施策もあり、コロナ禍で「ジレ・ジョーヌ」運動は一見、下火にはなっていたが、この夏以降のガス料金の値上げやガソリンの値上げなどがあり、さらにコロナ禍が落ち着いてきたので、「ジレ・ジョーヌ」運動も再開され、かつての「ジレ・ジョーヌ」たちの舞台であった地方都市のロータリーなどでは以前のように運動が再開、一部のメディアでも「ジレ・ジョーヌ」の運動員を招いてのインタビューなども行った。

パンデミックが収まったというよりは、共生を始めたかにみえるフランスでは、来年の大統領選挙も踏まえて、冬に向けてまずはデモ・ストライキのシーズンが到来したようだ。