あれから1年

投稿日時 : 2020/04/15 17:00

「ノートルダム:止まった工事現場の12ヵ月」
4月15日付けのLe Monde紙より。

4月15日、1年前はパリのノートルダム大聖堂の大火災があった日だった。フランスのメディアはあいかわらずCOVID-19の話題と、外出禁止解除の話題が多い中、1年前のこの大火災、そして現状を伝える報道もある。

1年前といえば、マクロン大統領はその前の年末から始まった「ジレ・ジョーヌ」の運動に応えるために「大討論会」を開き、テレビ演説を行っていた時だった。いまの状態からみるとずいぶん前のことのように思われる。ノートルダム大聖堂の火災もまだ1年で、当時は2024年(パリ五輪の年)までの再建を目指して動き出していた。

しかし、去年の夏には鉛汚染の問題などで中断、そして今回のCOVID-19の影響(職人の移動はもとより、健康の保証などの問題も)で中断していて、いつどのようなかたちで工事が再開されるか、そして、不特定多数が集まるこうした宗教的な場所、かつ、フランスだけでなく、ヨーロッパ、さらには世界でも最も訪問者が多い観光地で、どのようなかたちで一般への公開が再開するのかも大きな問題となるという。

自宅待機の解除や、社会生活や学校生活の再開が段階的なように、これもまた段階的になるのだろう。

また、フランスでは、5月11日という公式の日付の他に、ちまたで話されているのが7月14日。この「フランスの日」には「完全に」元の生活が戻っている(マスクの着用が義務だったり、高齢者などは制限があっても)というのが目標、理想だといわれている。そしてこれはバカンスの始まりの基準の日でもあるが、今年の夏のバカンスは、国内の経済回復と、海外への用心から国内旅行が多くなるといわれている。