「まで」ではなく、「から」、「段階的に」

投稿日時 : 2020/04/14 18:00

「エマニュエル・マクロン:コロナウィルスに対して、“希望がまた生まれている”、しかし、“何もまだ勝ち取ってはいない”」
Le Parisien紙のサイトより。

昨晩のマクロン大統領のテレビ演説は日本でもニュースになっている。5月11日まで「外出禁止(Confinement:隔離)」が延長されるという内容が目玉だ。

ただし、日本のメディアではもちろんそこまで大きな話題ではなく、あたかも5月11日から外出が出来るようになると読み取れるが、実際は5月11日から段階的に解除される、というのが正確な情報だ。特に学校(大学以外)はどのようなかたちになるか、これから決められることになるし、カフェやレストラン、ましてはコンサートや映画館なども、5月12日以降にすべてが以前のようになるわけではなく、あくまでも状況をみて段階的にということだ。

高齢者や持病がある人びとは5月11日以降も自宅隔離を、「要求」、「強制」などになるとされる。そして5月11日以降は、症状がある全ての国民に検査を実施できる体制をめざすという。さらに、5月11日以降はマスクの着用を義務化するという方針も打ち出され、これはそのようにマスクの製造、調達、配布を確保するということだ。

もちろん、国民や中小企業などへの支援、さらには生活が厳しい人びとへのも打ち出した。

4週間(も)先の日付だが、はっきりとした日付が提示され、それが「トンネルの出口」となり、それに向かって、国民一人一人も協力し、中小企業なども見通しをたてられると、概ね好意的な意見が見られている。

5月11日からどのように「段階的に」日常が戻るかは、それまでの政府や研究者、医療体制、そして国民の(「努力」という言葉はフランス人にはふさわしくないが)創造力と実行力にかかっていると思われる。