外国人をあきらめ、国内旅行客に適応するパリ

投稿日時 : 2021/08/25 17:30

「外国人観光客はいまだにパリを避けている」
旅行業界誌L’Echo touristiqueのウェブサイトより。

パリの観光局などが発表したところによると、今年の6月から8月のパリを訪れた旅行客は360-470万人だったという。2020年は260万で増えてはいるが、パンデミック前の2019年の1020万人にはもちろんほど遠い。

さらに、フランス国内でもパリは特にホテルの宿泊率が悪く、ホテル業の売り上げも6割以上の減少だという。そして、これまでのお得意さまだったアジアや南アメリカからの旅行客がいないなか、増加しているのはフランス人観光客だという。

例えば、セーヌ川クルーズでは、これまではフランス人客は半数程度だったが、今年は65%で、さらにそのうちの43%がパリ近郊からの観光客だったという。こうした顧客層の変化に対応したサービスも始めている。多国語のガイドアナウンスはやめて、フランス語でのより詳しい説明になったり、クルーズプランには、アペリティフがついたものや、セーヌ川河岸でペタンクができるペタンク場を設置したり。フランス人好みの提案だ。

エッフェル塔でも、これまで20%程度だった国内観光客の割合が、50%になっているという。