新しい税制

投稿日時 : 2019/10/11 18:30

「SUV:自動車を重量で課税すべきか?」
Le Parisien紙のサイトより。

日本では消費税が10%になって10日あまり。どこの国でも税制改革には苦労しているが、フランスでは環境や健康を考慮した税制改革(改革というよりは、時代にあった調整だろうか)がよく見られる。

一番わかりやすのが、タバコに対する税金だろうが、自動車に関する税金・規制も近年では厳しくなってきて、環境問題を考慮した対策が次々とだされている。

先週は、デンマークが欧州に対して、2030年までにヨーロッパ内での燃料自動車の全面禁止を求める提案を出した(ちなみにフランスは2040年までに燃料自動車の全面廃止を予定している)が、フランスの議会では、エコロジー系議員が、自動車の重量による税金を提案している。SUV車はフランスでも人気で、フランスの新車販売の37%になるという数字もある。この大きくて重たい車は、当然CO2排出量も多く、環境によくない、ということだが、反対派からは、これよりも軽くても環境に悪い車もあるし、こうした車はとくに家族連れには必要とされるタイプの車であり、もう自動車自体を排除しようとするパリ市民たちがすべてではないという意見もある。

折しも日本では、リチウムイオン電池の開発者にノーベル賞が決まったニュースをやっているが、そこから自動車の未来の話題は出ているものの、環境問題を考慮したものはほとんど見られない。

フランスでは、この重量制による新しい自動車税の法案は、まだ審議中で、採択されるかもはっきりしていないが、いずれ燃料自動車はなくなり、そこまでに行く過程で、燃料自動車への規制は厳しくなっていくという方向は変わらないだろう。