イラン女性のことは人ごとではない。

投稿日時 : 2022/10/05 17:30

「動画:コティヤール、ポム、アジャーニ、ビノシュ:イラン女性を指示するために、アーティストが髪の毛を切る」
ラジオ局France Interのウェブサイトより。

日本でも多少報じられているイラン人女性の話題。日本では、「海外のびっくりニュース」的なニュアンスで、遠い国のエキゾチックな話題に見える。報じているメディアもそうだが、こうした国際ニュースに接する日本人視聴者もそれ以上は求めていないかのようだ。

ところが、イラン人女性の話題が取り上げられるようになって二週間近く。フランスで、特にフランス語圏(もちろん英語圏などでもみられるが)で次第に拡大しているのが、歌手や俳優の女性が、イラン人女性の支援を表明するために、SNSなどで、髪の毛を切る動画だ。

日本でも人気で、日本人の監督作品にもでたジュリエット・ビノシュをはじめ、マリオン・コティヤールやイザベル・アジャーニなどのフランスを代表する俳優を初め、数年前から若者に人気の歌手、ポム(Pomme)やベルギー出身のアンジェルなども。

フランスでは「女性殺し」(Féminicide:フェミニシッド)という言葉があるくらいに、女性が被害になることは残念ながら少なくない。男性名詞、女性名詞があるフランス語で、通常の殺人は、男性寄りのHomicide(殺人)という言葉だけだったが、21世紀になってからはよくFéminicideという言葉が聞かれるようになった。

だから、イラン人女性の話題は、他人事ではなく、環境問題のように、国境もなく、女性としての普遍的な問題で、支援の動きが拡がっていると言うことだろう。