フランスではカタールW杯のボイコット。

投稿日時 : 2022/10/04 17:30

「パリ市はカタールのワールドカップを中継しない」
スポーツ紙 L’Equipeのウェブサイトより。

日本ではほとんど話題にされていないサッカーのワールドカップ2022カタール大会。フランスでは夏前からも少しずつ話題にされている。

だが、純粋なスポーツの話題ではなく、カタールのワールドカップ会場の建設現場で死者まで出した過酷な労働条件などに始まり、最近では、世界中から大量のCO2を排出するジェット機で乗り付けるファンや観光客の多さ、そして、テレビ局でも生中継はしないというところもでたり。国民の方も、「カタール大会はみない」という意見が多くはなっているものの、「フランスチームが準決勝までいったら
みちゃうかも」という意見も。

カタール着の航空便はすでに過剰気味であるだけではなく、宿泊施設も足りないくらいで、ファンの中には近隣の国に泊まって、観戦の時だけさらにジェット機で試合会場に行くということも、環境意識が高いフランス人には非難の的となっている。

人道的にも環境的にも、フランス人には受け入れられない今回のサッカーのワールドカップ。いつもなら屋外でパブリックビューイングを用意するフランスの都市でも、すでにリール、ストラスブール、ランス、ボルドー、マルセイユなど、名門チームがある都市ではすでにパブリックビューイングの中止を表明し、カタール大会のボイコットを公にしていたが、昨日は、パリ市もカタール大会のボイコットを発表し、パブリックビューイングは用意しないとした。

もう一つ、この時期の開催では、屋外は寒く、パブリックビューイングをやるとしても、暖房設備を準備しなくてはならず、光熱費が上がっているだけではなく、エネルギー節制が国民にとっても政府にとっても最優先事項になっているフランスでは、このようなイベントの開催は難しいという。