フランスはやっと火力発電から卒業

投稿日時 : 2023/09/26 17:30

「フランスは2027年までに石炭火力発電を停止の予定:エマニュエル・マクロンのこの発表からわかること」
地方紙Ouest Franceのウェブサイトより。

日曜日のマクロン大統領の発表で、もう一つフランスのメディアがさらに取り上げているのが、マクロン大統領の「エコロジー計画」について。昨年から始まったマクロン大統領の第二期は、大統領自身が「エコロジーの任期でしかない」とまで言っていたが、エコロジー系政党や環境保護団体などからは、まったく不充分だと批判されていた。

日曜のインタビューでの発言では、最後に残っている2カ所の火力発電所の閉鎖を任期が終わるまでの2027年までに行うと発表した。そのうちの一つは閉鎖に向けてすでにスケジュールが進行しており、その後はバイオマス発電に切り替えられるが、もう1カ所については、本来は昨年から閉鎖の準備が始まるはずが、ウクライナ情勢の影響で、稼働を延長していた。

ところが、実はマクロン大統領は、2017年の第一期の任期でも2022年までにフランスは火力発電から脱するとしていたが、コロナ禍やウクライナ情勢でうやむやに。グリーンピースなどは、これを厳しく批判、取り組みが遅いとしている。

マクロン大統領はまた、自動車についても2035年までに燃料エンジンの新車販売を禁止という目標もかかげたが、これも相変わらず「口だけ」「コミュニケーション戦略」などと批判されている。そしてそうは言いながらも、「私も車は好きです」と国民に寄り添う姿勢も見せた。

ところで、エコロジー的とされるバイオマス発電についても、そもそもその原料となる木材などを輸入するようでは本末転倒だとグリーンピースや環境保護団体などからは指摘されている。