山火事のその後。

投稿日時 : 2022/08/18 17:30

「サルト:40代男性が、二つの山火事の放火で6ヶ月の禁固刑」
Le Figaro紙のウェブサイトより。

本日もフランスでは南西部を中心に雷雨が予報されている。コルシカ島では時速200キロ以上の強風警報もでている。農作物に特に影響している乾燥状態は回復するほどではないが、8月に入って増えていた山火事については落ち着いたようだ。

そこで話題になり始めているのが、これらの山火事の発生源の解明で、すでにフランス国内で、30名近い人が事情聴取をうけ、罪が確定した人もいる。

日本でも木造の住宅街や、駐車場などに現れる「放火魔」という言葉があるが、フランスのメディアでよく見られるのが「Pyromane:ピロマン)」という言葉で、「放火狂」と日本語には訳される。また「indendiaire」という言葉もあり、これは「火事:incendie」を起こす人という意味だ。

愉快犯のように、「芸術」として山火事を起こす犯罪人もいるが、厳密には、「ピロマン(pyromane)」とは、「ピロマニ(英語:パイロマニー)」という「放火癖」という精神疾患の一つとされ、ただの憂さ晴らしや愉快犯的な放火とは区別されている。が、フランスのメディアでも「Pyromane」という言葉のほうがインパクトが強いので、こちらの言葉が使われることが多い。

サルト市で捕まり、罪を認めた40代の男性も、コロナ禍で生活が厳しくなり、同じ会社で23年勤務しているが、離婚して15年近く、テレビで山火事のニュースを見て、やってみようと思ったという。1年の禁固刑となったが、前科がなかったので、そのうちの6ヶ月は電子ブレスレットをつけて執行猶予が2年だという。

ちなみにフランスでは、放火の罪は、被害者がいた場合は最悪で無期懲役、あるいは15年の禁固刑、罰金は15-20万ユーロ(2-3千万円)だという。