臨機応変

投稿日時 : 2021/12/20 17:30

「COVID:オミクロンの脅威に、政府は、“ある種のワクチン接種義務”を認める」
経済紙Les Echosのウェブサイトより。

フランスでなかなか収まらない第五波の感染拡大。ワクチンの追加接種も進んでいるが、感染拡大を抑えるほどではないようで、最初の二度のワクチン接種も日本よりも接種率は低いままだ。

そこで先週から話題になっているのが、現在使われている「衛生パス(Pass sanitaire)」を「ワクチンパス(pass vaccinal)」に替えるという案や、それを使って、職場でもこの「パス」がなければ(つまりワクチン接種を完了していなければ)、仕事にきては行けないという案だ。

すでにレストランやカフェ、大規模イベントなどへの入場は衛生パスの提示が普通になっており、衛生パスの有効期限の条件を変えること(結果として、ワクチンパスとなる)や、適用範囲を拡げること(例えば、公共交通機関や、職場など)は、すでに運用されている衛生パスのシステムを調整するということになるだろうか。

しかし、ワクチンを打たない人の「自由」を制限するとも解釈されるこの「ワクチンパス」や職場への適用には、反対や懸念の意見も多く聞かれる。それでも、政府、大統領としては、感染症対策はもはやワクチン接種がほぼ唯一の頼みの綱ともいえ、これに賭けているようにみえる。

全人口に対する2回のワクチン接種率は、フランス76%、日本77%で、数字上はそれほど変わらない。それでも現在の感染状況の差があるのは、国民の生活様式の差だろうか。いずれにしてもどちらの国でも年末年始はまたもや不安な感じになってきた。