子どもたちの生活の変化

投稿日時 : 2021/12/21 17:30

「元パリジャンの小学生の新しい生活」
12月21日付けLe Monde紙の紙面より。

パリの小学生は14万人程度というが、この一年で6000名の生徒がパリから転校したという。これはもちろんコロナウイルスの影響だという。

別の調べでは、コロナ前の2019年の9月の新年度を基準にすると1万人以上がパリの学校を離れたという。ちなみに中学生も900人ほどが転校したという。

外出制限や自宅隔離など、日本よりも厳しい感染症対策があったフランスでは、特にパリ市内に住む人たちのなかには、人が密集する都市部に住むことを見直して行動に移すケースがあり、子どもにも当然影響しているという。

パリから引っ越した子どもたちにとっては、地方で広々と暮らすことになってプラスの面が多いようだ。パリから抜け出しているのは必ずしも、多少なりとも余裕がある家庭ばかりではなく、地方都市で住宅支援を受けたり、そもそも物価や住居費も安い地方を選択するのはそんなにハードルが高いことではない。仕事についてもやはりコロナ禍を経て仕事そのものや働き方を変える人も少なからずいるのがフランスだ。

一方で、パリではこれまで「多様性」を築いてきた学校では、多くの子どもたちの転校によって、学校での子どもたちの多様性が失われてきていることを危惧する声もあるという。