ポスト・コロナのフランス政治は緑色?

投稿日時 : 2020/06/24 17:30

「市町村議会議員選挙:緑の党は、左派連合を牽引する新たな実力」
Le FIgaro紙のサイトより。

いまだに前時代的な選挙違反が国政で騒がれていたり、環境問題が当選を左右するほどの重要な課題にならない首都の選挙戦が進行中の日本は、緑のフランスからみればグレーにしかみえない。

フランスでは、日曜日に、Covid-19のために3ヵ月延期されていた市町村議会議員選挙の第2回投票がある。

この市町村議会議員選挙は、実質の市長選で、新たに選ばれた議員が市議会で投票して市長を選ぶ。また、第2回というのは、大統領選挙と同様で、第一回目の投票で投票者の50パーセント以上を取らなければ、上位の決選投票が第2回目となる。

夏を前にした投票で、異常気象のニュースがでてきたり、先日は環境のための市民コンベンションの報告があり、さらにはコンフィヌモン(自宅隔離)によって環境に対する意識が高まった(個人の生活様式や都市部での大気汚染など)という状況になり、エコロジー系の政党が躍進すると予想されている。

とはいえ、左派系はもちろん、右派系にしても、環境問題は重大な政治課題としてとりあげている。自民党とその他という図式の日本や、共和党と民主党というアメリカとは違って、左派系、右派系でわかれるフランスで、左派系は、社会党系、共和党系、そして緑の党系といったざっくりとした構成だが、ここで緑の党の存在感がましている。パリの現市長で社会党系のアンヌ・イダルゴ氏も、次々と環境問題に対する提言や発言を繰り返し、緑の党との協力も公言している。

ル・フィガロ紙の記事によると、人口3万人以上の都市の121でエコロジストが立候補リストを出しており、他の左派政党との共同リストでは48のリストでリストのトップとなっているという。