半分とれないのか、半分とれたのか

投稿日時 : 2022/06/13 17:30

「議会選挙2022ライブ:マクロン陣営は絶対的過半数ではないが…」
20 Minutes紙のウェブサイトより。

日本でも当然、多少は報じられているフランスの議会選挙、第一回投票の結果。フランスでは昨夜20時の開票速報から今朝もこの話題ばかりといってよい。

結果は、当初の予想通りで、記録的に低い投票率と、巨大左派連合が与党勢力に迫るという結果だ。即報時には、左派連合が優勢と報じるメディアもあれば、与党勢力が優勢と報じるメディアがあるくらいに接戦で、今朝の最新情報では、与党陣営がわずか1%程度の得票率の差でトップにたっているという。

当然、過半数をとれなかった与党勢力は危機感があるものの、なんとか左派連合に勝ったことで、メランション氏が首相になるという「想定外」のシナリオは避けられたことになる。それでも、左派勢力は結果を自賛しており、現政権を追い詰めているとしているようだ。

他の政党では、第三位の極右政党はそもそも、他の政党に比べてそこまでこの選挙に力を入れておらず、それでも第三党で満足している感じだが、大統領選挙ではメディアを賑わしたもう一つの極右勢力のエリック・ゼムール氏は、自らの選挙でも負けが確定し、勢力を落とすことになった。ただし、ゼムール氏も別に議会選挙にはそこまでやる気がなかったようで、そこまでのダメージではないようだ。

与党勢力が絶対的過半数を得られない可能性が大きくなり、発言力を増し始めているのが、別の中道勢力で、今後の政権運営、議会勢力で重要な役割になる可能性もある。

左派勢力も、左派連合としては結果を出したとしても、今後の議会では、個別の法案などで、この選挙戦では成功した「連合」が、例えば、原発関連の法案などで一致して動けるかどうかはわからない。

いずれにせよ、来週には新しいフランスの議会勢力図も決まり、いよいよマクロン大統領のシーズン2が本格的に始動する。が、いつものように、7月14日に向けて方針を発表することにはもうバカンスだ。