第三の男が主役に

投稿日時 : 2022/05/10 17:30

「ジャンリュック・メランションの長い道のり」
5月10日付けLe Monde紙の紙面。

6月12日と19日に行われるフランスの議会選挙に向けて、左派連合が出来て、選挙の布陣ができた形になった。

この左派連合は、NUPES(ニュープ:Nouvelle Union populaire(新民衆連合))という名称の連合で選挙戦を戦うことにし、大統領選挙で3番手の得票率を得た極左政党「不服従のフランス」党のメランション氏を中心に集まった。いまだに他の連合政党の一部の幹部などは懐疑的な発言などをしているものの、この「歴史的な」左派連合が大きな動きになることは間違いないようだ。

かえって、この動きを警戒する右派系勢力も連携の動きを見せたり、マクロン大統領を支持する与党勢力もこれまでの「En Marche」という名称を変えて、「Renaissance」とするなど、選挙対策を進めている。

5月10日のLe Monde紙では、まさに時の人となったメランション氏のこれまでの13年の軌跡をたどっている。13年とは、それまでの社会党を離れてからの軌跡で、新しい左派勢力を築き、2016年に「不服従のフランス」党を作って、現在にいたるもので、1社会党員が大統領選挙の有力候補となり、左派勢力をまとめるまでにいたった軌跡だ。

大統領選挙とはまったく違った戦略、別の駆け引き、そして有権者も自治体ごとの状況も含めて投票するなど、6月の議会選挙の結果で見えるフランスはまた違ったものになるだろうか。