マスク:推奨よりも義務、つまり強制?

投稿日時 : 2020/07/13 18:00

「閉鎖的な空間では、マスクの着用の“拡張”は“検討中”と、カステックス首相」
L’Express誌のサイトより。

参加者を5千人以下に制限し、恒例の花火の観覧も制限した、7月14日(日本では通称「パリ祭」)を明日にひかえ、週を明けた本日の話題の一つは、マスクの着用について。

土曜日のLe Parisien紙で著名な医師などが公共の場でのマスク着用の義務化を訴え、医療団体もマスク着用の義務化をつよくもとめる声明を発表。

フランスでのCovid-19の感染は落ち着いており、バカンスシーズンも始まるなど、日本などと同じように、国民の「気の緩み」がみられる。日本では梅雨の雨模様が各地でつづくが、フランスは徐々に日中の気温も高くなるものの、さらっとした晴天で、3ヵ月近くのコンフィヌモン(自宅隔離)のあとでは、当然といえば当然だろう。

ただ、日本の場合は、国や自治体が法的に決めなくても、「空気を読んで」、「自発的・自主的に」、マスクをするのが当然(少なくとも、公共の場という人の目があるところでは)となっているが、フランスでは一応、公共交通機関ではマスクの着用の義務などがあるもの、街中などではすでにマスクをしていない人も多い。

これに警鐘をならすのが医療関係者で、Covid-19の第二波がこないように、それに備えての注意喚起を行っている。政府もその方向で検討していると首相が発言した。現在、フランスでのマスクは、着用義務は公共交通機関や病院などで、そのほかは「推奨(recommandé)」。推奨とは、強制力も罰金もなく、自己責任、自分の判断だ。日本だと「推奨」でも守ることが多いが、フランスではほぼ守らない。こう決めつけるのも偏見と思われるかも知れないが、多くが守らないから、今回のように「義務化」しようという意見がでてくる。

ただし、「義務化」ということは何らかの罰則などが設けられるということで、それでも守らないことがあるのもフランスだ。