夏休み前の口頭試験

投稿日時 : 2020/07/14 17:00

「7月14日、マクロン大統領は、“新しい道”の詳細を期待されている」
仏版ハフポストのサイトより。

今朝の話題は、午前中の7月14日のデフィレ(軍事パレード。だが、今年は参加者も5000人以下で、Covid-19への対応に尽力した医療従事者などがパレード)の後、フランス時間本日の13時過ぎからの大統領のライブ・インタビューだ。これは、国営放送France 2と民放TF1が共同でそれぞれの局から一人のジャーナリストが大統領に質問をするかたちで、大統領が国民にむかって語るというものだ。

次の大統領選(もちろんマクロン大統領も再選をねらう)まであと600日と、フランスのメディアは強調し、今後の方針がどうなるのかがこのジャーナリストとの会談から読み取ろうとしている。

もちろん、問題は山積。進行中のCovid-19への対応、気の緩み、第二波への対策はもちろん、経済対策、環境問題への対応、中断されたていの年金改革問題をはじめとする、社会制度に関する対応など。

答える側の大統領もそうだが、二人のジャーナリストも45分の間にどれだけのことを大統領から引き出せるか。

ところで、7月14日のデフィレ(軍事パレード)の後に大統領がジャーナリストとライブで対話するというのは、1974年に大統領になったジスカール・デスタンの時代から始まったスタイルで、その後も踏襲されていたが、マクロン大統領は就任後はこれをやめていた。
今回、この対話形式を選んだのも、広報戦略でもあって、これまでの一方的なテレビ演説が、「上から目線」などの批判もあり、より「フランス国民によりそった」かたちをとって、国民の信頼を取り戻そうという意図があると、多くのメディアは分析している。

フランスの政治日程的には、これ以降、大統領は実質バカンスにはいり、本日の発言から、9月以降のフランスの大きな流れを垣間見ることになるだろう。