フランスの半数近くの中高では教員不足。

投稿日時 : 2023/09/12 17:30

「新学期:教職員組合の発表によると、中学と高校の半数近くで一名以上の教師が不足」
Le Parisien紙のウェブサイトより。

フランスで新年度が始まって一週間。各自治体の教職員組合などから、フランスの学校の教職員の不足の実態が報告されはじめた。

組合や自治体によって数字に多少のばらつきはあるが、中学と高校の48-58%で、最低一名の教師が足りていないという。新年度にあたって、フランス政府は、「全ての子どもに担任教師」というスローガンを掲げていたが、実際はそうではないという。

パリ近郊の学区では、さらに状況が厳しいところもあるという。さらに、問題は教員だけではなく、教員以外の職員まで含めると、フランスの中学や高校の現場では場所によって、かなりの人手不足があるという。

また、パリでは子どもの減少などを理由に、幼稚園や小学校で教員の数が減らされた結果、定員オーバーで幼稚園に入れないなどの問題も起こっている。

フランスの教育現場の問題は、毎年、この時期には何らかの問題が取り上げられ、今年扱われている教職員不足の話題も、まだ大きな社会問題になるまでではないが、今後の何かの火種になる可能性がないわけではない。

そして、今回発表されたのはあくまでも最初のいわば速報値なので、今後、現場はさらに厳しくなってくる可能性もあるという。