ゴールデンタイムに大統領の2時間インタビュー番組

投稿日時 : 2021/12/16 17:30

「LCIとTF1では、マクロン大統領が大統領選挙前に大々的に自己満足の話」
仏版Huffpostのウェブサイトより。

今朝のフランスのメディアでの大きな話題の一つが、昨晩、民放テレビ局TF1と系列のニュース専門局LCIで、ゴールデンタイムに2時間放映されたマクロン大統領のインタビューだ。

これは日曜日に録画されたもので、「フランスはどこに向かうのか?」というタイトルで、ジャーナリスト二人が大統領にインタビューをするというものだった。この番組については、放映前からすでに来年の大統領選挙への出馬を表明している候補者からは、大統領という立場を利用して、公式に出馬を表明していないのに、2時間も使って国民に語りかけるのはけしからんと非難されていた。

フランスでは男女のパリテが絶対であるように、選挙の場合は、候補者同士の発言時間は厳密にカウントされて均一であるというルールがある。マクロン大統領は、現在進行中の感染症の波が収まるまでは出馬表明をしない、というスタンスをとっており、今回のインタビューもあくまでも現大統領としての発言だった。

しかし、誰の目にも来年の大統領選挙への出馬は確実で、大統領自身も出馬しないとはいっておらず、「感染症の波がおさまるまで」出馬しないというのは、つまりは「おさまれば出馬する」という出馬表明でもある、という見方もある。

肝心な中身についても、マクロン大統領は自分の任期中でやってきた自己満足の話ばかりで、一部に後悔などの発言もあったが、来年の大統領選挙の他の候補勢力などからは、プロパガンダだとか、批判する声の方が大きく取り上げられており、メディアでの解説ももちろん厳しいものが多い。