フランスでは、蛍は外来種の害虫。

投稿日時 : 2022/06/22 17:30

「ピレネー・オリエンタル:南アメリカのホタルは恐れるべきか?」
20 Minutes紙のウェブサイトより。

日本では清流がある所におり、源氏や平家など、名前も歴史的なものがついているホタルはもちろん日本に古くからいる生物だ。

フランスでは、そもそも存在しておらず、フランスでも大ヒットしたアニメ映画『火垂るの墓』でも知られたように、日本の原風景の1つの構成要素としてホタルは知られている。

また、そもそも、フランスの子どもたちは、日本の子どもたちのように、小さい頃から昆虫や生物に親しむことはなく、夏休みのカブトムシとりやクワガタとりはもちろん、チョウチョウを追いかけることも、石をめくってダンゴムシを探すこともしない。

そうしたフランスで、スペインに近い南仏では、近年、ホタルが見られているという。これは、南米から入ってきたものだという。最初に発見されたのは2020年で、専門家によると、このホタルは、ミミズ(vers de terre)を食べ、その結果、腐葉土を作るミミズが減ることで土地が貧しくなってくるという。専門家によると、毎年10kmくらいホタルは生息範囲を拡げており、このままでいけば数年で1つの県がまるごとホタルの生息地になるという。つまり、その県のミミズが激減して、生物多様性が脅かされるという。

専門家は、フランス人だけではなく、ベルギーやスペインの専門家もいて、まずは実態を把握する作業をしており、住民にも協力を呼びかけており、専用のメールアドレスがあり、報告用のウェブサイトも開設した。