フランスから見るアメリカ、2022年11月。

投稿日時 : 2022/11/07 17:30

「ツイッター:マスクは表現の自由の詰まりを直す」
11月2付け風刺週刊新聞Charlie Hebdoの表紙。

日本でも当然、マスク氏によるツイッターの買収はニュースで取り上げられているが、メールで大量解雇を通知したという話題など、ツイッターとマスク氏を巡る様々なアメリカの話題はフランスではかなり取り上げられている。

しかも、一般的にはどちらかというと批判的・皮肉的な取り上げられ方で、フランスのメディアで取り上げられるアメリカの話題はしばしそのような傾向があるが、アメリカを代表する世界企業などの場合は特にその傾向が強い。さらには、中間選挙を控えたアメリカで、前大統領のトランプ氏の動向がフランスでも注目される中、ツイッター社の話題はさらにフランスでは関心があるようだ。

ただし、関心があるとはいえ、自分たち、フランス人とは余り関係がない、アメリカの、アメリカらしい話題として、シニカルにみているような見方が多い。

風刺週刊新聞シャルリ・エブド(Charlie Hebdo)が先週の表紙で取り上げたのは、この話題で、「マスク氏は、表現の自由の(糞)詰まりを解消する」として、トランプ氏の下半身に、マスク氏がラバーカップ「すっぽん」をあてている風刺画だ。風刺画に解説は不要だろうが、マスク氏が「表現の自由」としているものは、トランプ氏の体に詰まっているものだといわんばかりの風刺だ。

風刺週刊新聞というフランスでも極端な表現ではあるとしても、この表紙は他の一般メディアでも話題にされるほどには、フランスでも許容される見方ということだろう。

とはいえ、風刺週刊新聞もツイッターを使っており、今回の表紙もツイッターに投稿している。そして当然(?)、ツイッターもその投稿は(いまのところ?)削除されてはいない。