フランスでは9月23日は、最も子どもが生まれる日。

投稿日時 : 2020/09/23 18:00

「赤ちゃんを作るのは、よりエコロなこと?」
20 Minutes紙のサイトより。

近年の統計の傾向では、フランスでもっとも赤ちゃんが生まれる日が9月23日だという。ただし、フランス人が出産したいと願っているのは春先(冬の後、そしてバカンスの前)だが、現実には9月で、専門家によるとこれは、赤ちゃんを作ろうと望んでも実際に懐妊するまでには時間がかかっているという。

この日に、20 Minutes紙がとりあげたのが、フランスでは数年前から議論になっている、「より環境に優しい、地球のための行動は、子どもをもう作らない」という考え方だ。フランスだけではないが、欧米では大多数ではないとしても、多様な考え方の一つとして、ここ数年見られる考え方だ。

「意識高い系」で、環境問題に関心がある小学生の女の子も、地球のために子どもはつくらないという子もいるという話題が最近もあった。環境問題は、無料のレジ袋を廃止しただけで、この夏の猛暑や異常気象の話題も地球規模の環境問題には拡がらない日本ではショッキングな話題、考え方かもしれない。おじいさんとおじさん政治家ばかりで、おばさん政治家すら少ない日本では、環境問題と子どもの問題をこのように繋げて考えることはまだまだ先のことかも知れない。

20 Minutes紙の記事では、「環境のために子どもをつくらない」という意見とは逆に、「環境のために子どもをつくる」という意見・説を提唱する専門家の意見を紹介している。これは新しい世代は、まさにおじいちゃん世代よりも環境への意識が高く、そうした世代を増やすことは環境にとってよいことだという。おじいさん世代は、海辺をドライブしながらタバコの吸い殻やゴミをすてていたが、今の子どもは、ゴミをすてるために暑い浜辺を何百メートルも歩くのを苦にしないという。さらに、大人も、自分の子どもの将来のためなら、何でもするのではないかという。そして、人間に限らず、「種」の原則は、「存続すること」にあり、子どもがいなくなることはないのだから、その子どもをどう育てるかという、人類にとってもチャンスである、ともいっている。