ストライキも再開したフランス

投稿日時 : 2020/09/18 18:00

「ブリヂストンの工場の閉鎖:国にとっては頭が痛い」
Le Figaro紙のサイトより。

日本関連の話題にもかかわらず、日本では小さくしか報道されていないものの、フランスではわりと大きな話題になっているのが、日本企業、ブリヂストンがフランスの工場の一つを閉鎖すると発表したことだ。

木曜日の発表直後から(社員も発表の当日に知らされたという)、組合員などは早速に工場前にあつまった。くしくも、この日は労働組合がフランス各地で新年度初のストライキを予定していた日だった。コロナ禍のフランスでなぜ今ストライキをするのかという意見などもあるなか、ストライキはわりと小さな規模で行われたが、それよりも、この日系企業の在仏工場の閉鎖の話題のほうが大きく取り上げられている。

この急な発表に、経済大臣も、「ひどい(révoltant)」決断だと非難し、政府は最大限の雇用を守るといい、地方議員も「裏切り行為」だと批判しているという。工業担当副大臣も来週、社員や地方議員との話し合いの場をもち、解決策を探るという。

また、国営ニュース専門ラジオ局France Infoは東京本社へも取材をしたが、木曜日の発表は、欧州担当が現地担当と決めたという返事をもらったというが、多くの社員に知らせたのは当日の朝と答えたのは、やはり知られるとフランス人社員には受け入れられないとわかっていたからだろうか。

木曜のストライキはあまり賛同を得られていないようだが、これから年末にかけて、経済・社会状況では、組合の運動も活発になりそうだ。フランスでは毎年のことだが、Covid-19がある今年はどうなるかまったく予想がつかない。

「ブリヂストン:ブリュノ・ルメール(経済相)は“ひどい”決断だとする」
経済紙Les Echosのサイトより。