フランス国内発のフライトの1/10がプライベートジェット。

投稿日時 : 2022/07/25 17:30

「プライベートジェット、超富豪の異常な環境への影響の絶対的な象徴?」
20 Minutes紙のウェブサイトより。

この週末、フランスのテレビや新聞などで少し取り上げられていたのは、プライベートジェットの話題。

アメリカなどでは、ハリウッドスターや大富豪などの有名人がよくプライベートジェットを使っており、そのフライトルートをSNSで公開し、そのBilan Carbone(英語:Carbon Accounting。カーボンアカウンティング。炭素計算)を紹介している。フランスでも同様のアカウントがSNS上にあり、フランスの大企業などの重役が使うプライベートジェットの情報を公開している。

これらの情報公開の狙いは、有名人や大富豪が使っているプライベートジェットがいかに環境に悪いかを発表し、有名人たちに環境に対する意識をもってもらうというものだ。問題は、こうした人々は、1時間以内の飛行の短距離でもプライベートジェットを使うことにあるという。例えば、3日連続で短距離のプライベートジェットを使った大企業の重役は、3日間で70トンの二酸化炭素を地球上にまき散らしたという。これは、普通のフランス国民が7年かかって排出する二酸化炭素量に相当するという。

ちなみに、フランスでは、フランス国内発のフライトの1/10がプライベートジェットだという。

SNS上にはこうした監視アカウントがいくつかあり、そのおかげもあってか、多少、プライベートジェットの使用が減っているという見解も見られる。

日本では、そもそもプライベートジェットを使うほどの人は少ないし、そのような環境にはないかもしれない。それでも、フランスや世界ではスタンダードになっている、「Bilan Carbone(Carbon Accounting)」という日本語がまったく使われていないように、環境意識は数十年遅れているように見える。