あと5日。環境問題。

投稿日時 : 2022/04/19 17:30

「動員:パリ、“エクスティンクション・リベリオン(絶滅への反逆)”の占拠。“あと5年も待てない”」
Libération紙のウェブサイトより。

フランスの大統領選挙の決選投票は、日本でも多少は報じられているが、極右勢力に関連したものが多い。

日本でほとんどの主要メディアでも取り上げられていないのが、フランスの若者の動向、そして環境問題の重要さだ。土曜日の朝から、パリの中心部で、世界的に活動を繰り広げている環境保護団体、エクスティンクション・リベリオン(XR。日本語では“絶滅への反逆”と訳す)が、道路を占拠して、「この世界はもう死んでしまう。次の世界を作ろう」などのスローガンを掲げ、大統領選挙の決選投票に向けて、環境問題を取り上げるように求めている。

団体発表によると、1500名あまりの参加者がテントをもってきたり、藁をひいて、寝泊まりし、静かに訴えた。月曜日には解散したが、2019年秋にもおこなったように、楽しげな雰囲気で占拠を続けた。

決選投票にすすんだ現大統領のマクロン氏も、土曜日にマルセイユでのミーティングで、次の首相には、エコロジー政策をすべての政策の中心に置くように求めると発言するなど、これまでの5年間で環境問題については何もしていないという批判も受けて(もちろん、何もしていないとは認めておらず、結果を出しているというが)、左派系勢力支持者の支援も受けるためにも、エコロジーについての発言を強めている。

フランス時間明日の夜の一対一の生放送の討論でも、環境問題は、ウクライナ情勢や購買力などと同じくらいフランス国民にとっては重要なテーマとされ、候補者二人がどのような発言をするか、どこで違いを出すかが注目される。