新しいフランス語:”iel”

投稿日時 : 2021/11/19 17:30

「新しい人称代名詞“iel”がLe Robertの辞書に入ったことは、社会のターニングポイントになるのか?」
20 Minutes紙のウェブサイトより。

最近の日本では「多様性」という言葉をよく耳にするが、先の衆議院選挙の当選者はもとより、立候補者での女性の割合を見てもわかるとおり、多様性以前に、日本ではまだまだ、二つしかない性の平等、「パリテ」にもほど遠いのが現実だ。

そんな日本から見ると何世代も先を言っているようなフランスでは、ついに、男性でも女性でもない新しい人称代名詞が、フランスの代表的な辞書に載った。

まずはオンラインの電子版ではあるが、言語学者などが使用例や使用頻度などをしっかりと調査したうえで、新しいフランス語として認めたということだ。

それは、男性でも女性でもない人称代名詞で、彼「il」と彼女「elle」をあわせた「iel」(または「ielle」)だ。これはすでにSNSなどでの使用頻度が多くみられていることが大きいという。

もちろん、賛成派、反対派は、政治家やテレビの解説者などを含め様々で、ちょっとした議論が繰り広げられている。今後、この新しい人称代名詞が定着するかどうかは、今の、これからのフランス人の使い方次第だという。