フランスではいじめの加害者が転校、スマホ没収、SNS禁止。

投稿日時 : 2023/09/28 17:30

「学校ハラスメント(いじめ):共感の授業、アンケート、スマホ没収…。政府案の要点」
国営ニュース専門メディアFrance Infoのウェブサイトより。

日本は子どもを含めた自殺も多いはずなのに、ニュースにはならないが、フランスでは未成年の自殺は大きな社会問題・学校問題として、メディアで大きく取り上げられ、子どもを亡くした親なども声を挙げている。

それに呼応するように、フランス政府も、昨今のSNSの利用に関する問題などもあり、最重要課題として、この夏休み前からも様々な具体案を提示していた。

昨日、9月27日(水)、ボルヌ首相が教育大臣とともに発表したのは、学校ハラスメント(日本語で言う「いじめ」)に対する一連の対策案。その一部を紹介すると:

・学校ハラスメントのケースが報告された場合、全てが法的措置の対象になる。
・具体的にどう実現されるかは発表されなかったものの、現在検討中の未成年のインターネット利用の制限にもからんで、いじめの加害者には「半年から一年」SNSへのアクセスを禁止する。
・より重大なケースでは、裁判所の判断で、スマホの所持が禁止される。
・幼稚園から、「共感の授業(cours d’empathie)」が行われ、すでにデンマークで行われており、一部の自治体で試験的に導入されている授業が来年度から始まる。
・それぞれの学区で、いじめ対応に特化した事務局を創設。

いざ動き出すと、早いフランスの政府。どのくらいのスピード感で子どもたちの環境が変わっていくだろうか。