救急のストライキ

投稿日時 : 2019/09/11 18:30

仏版Huffpostのサイトより。「ビュザン(保健相)の約束にもかかわらず、救急医のストライキはさらに継続」

こちらはバカンス前から続いているストライキ。救急医たちが現場の過酷な状況を訴えるストライキを始めて(ただし実際の業務は放棄せずに、ストライキ中というアピールをしたりしている)すでに半年。

月曜日に保健相は、フランスの医療体系の「再構築プラン」としてこの3年に7億5千万ユーロという巨額の予算を投じると発表した。それを受けて、昨日、10日に緊急医などの組合が会合を開いたが、そこでストライキの継続が決定された。

主な要求は、人手不足、低賃金、病床不足だが、それの根本的な解決にはなっていないとの判断だ。さらに現在は緊急医たちが中心になっているが、これを他の医療分野にも拡大させようという動きもある。

ただ、今回の政府の提案にはある程度の理解を示す組合などもあったり、開業医などからは別の不満がでてきたりと、さらに問題が膨らむ可能性もあるが、ジレ・ジョーヌと同様に、あまりに問題が多岐にわたると、まとまりがつかなく鳴る可能性もある。

例えば、いまフランスで問題になっているのが、緊急用の電話番号の統一について。日本は警察の110と救急・消防の119だが、アメリカは911のみ。フランスはというと…。15がSAMU(緊急医療)、17が警察、18が消防・救助。さらに…。海上では、196。ヨーロッパ共通非常番号が112。これも議論が分かれており、統一した方がシンプルかつ合理的という意見と、同じ番号で受けても結局、警察案件と医療案件などでトリアージが必要となり、それぞれに緊急の対応ができないという意見もあり、それぞれの現場でもそれぞれの意見がある。