エッフェル塔のビジネスモデル

投稿日時 : 2024/02/20 17:30

「“夢が壊れた”:エッフェル塔の無期限ストで途方に暮れるツーリスト」
Le Figaro紙のウェブサイトより。

まだ冬のバカンス中の昨日の月曜日、突然ストライキのために閉鎖されたのは、フランスで最も観光客が訪れているエッフェル塔。

ストライキは、エッフェル塔職員の二つの労働組合が行ったもので、パリ市がほぼ全ての株を所有しているエッフェル塔の管理会社の経営がこのままではダメだと、ストライキで訴えることになり、しかも無期限ストになって、本日もさらに続いている。

フランスで一番の観光施設、しかも訪問者の大半はフランス国民という、まさにフランス一の観光施設だが、もちろん、コロナ禍の間に経営が悪くなったことはもちろん、老朽化の問題もあり、それにもお金がかかるばかりか、オリンピック用の塗装なども、費用がかかるばかりで、建造物としてのエッフェル塔の維持には恩恵がないともされている。

今回のストライキも事前に発表されることはなく、月曜日も、エッフェル塔に来るためにパリに来たフランス人はもちろん、外国人観光客もかなり失望している。そしてそういうコメントをフランスのメディアは大きく報じている。

エッフェル塔の老朽化の問題だけではなく、ほぼパリ市のみが株主の会社のビジネスモデルがどうなのか、そもそもこうした建築物の観光ビジネスがどうあるべきなのかなど、あるいは、観光ビジネスからではなく、パリのシンボル・歴史的建造物として自治体や国がどうするかという問題なのかなど、様々な問題提起がされている。

ちなみに2023年のエッフェル塔の訪問者数は630万人で、コロナ以前の2019年以上だったという。

ところで、これもこれから多くあるとされている、パリ五輪便乗ストなのだろうか。