フランスのアマゾン:2020年秋

投稿日時 : 2020/11/04 18:00

「アマゾンで買わなければならないことは決してない」
Libération紙のサイトより。

先週末からフランスで始まった2回目の(すでに春には3回目があるという話も出ている)コンフィヌモン(自宅隔離)で、大きく話題になっているのが、「生活必需品(produits essentiels)」以外は販売を許可しないというもの。

生活必需品とされるのは、食料品、医薬品、育児用品、日用品(DIYの店舗を含む)などで、大型スーパーでも、書籍コーナーや家電コーナーは閉鎖するようにとの通達があった。これに反発を強めているのが、書店だけではなく、地域の小売店で、地方都市では、一部(少数)の市長がその都市の小売店の営業を許可するというところも。

そして問題視されているのが、オンラインで営業を続けることができるアマゾンで、本や家電、そしてクリスマスに向けての子どものおもちゃなどももちろん買うことになんの制限もなく、現状ではアマゾンの一人勝ちのような状況で、これが問題視されている。アマゾンなどのオンラインショッピングも規制するのか、それとも実店舗に対する対応をするのか。業種によっては、クリスマス時期に商売が出来ないということになり、死活問題で、政府も対応をあやまると、昨年の「ジレジョーヌ」のような大きな社会運動になるとメディアも注視している。

一方、小売店側も、政府の対応をまっているだけではなく、飲食店でもテイクアウトが苦肉の策としてとりいれられているように、書店などでも、オンラインで注文と決済をし、商品は実店舗にとりにいくという、「クリック・アンド・コレクト」(フランス語でもこのままの発音)というシステムを採用する店舗がでてきている。そして11月13日からはある程度の制限がついても、生活必需品以外の小売りも認めるように政府に働きかけている。

政府側は、仏アマゾンに対しては、毎年11月末にアマゾンが開催する「ブラック・フライデー」をやめるように求めたという。