GOTOキャンペーンがなくてもバカンスに行くフランス人

投稿日時 : 2020/12/16 18:00

「クリスマス休暇の短期賃貸:山地は打撃も、海外は大人気」
ニュース専門民間TV局BFMのサイトより。

日本が突然のGOTOキャンペーンの停止で大騒ぎしているが、フランス国民は制限が解除されるだけであっというまにバカンスに向かっている。

フランスでは、昨日からは原則として夜間の外出のみが制限となった。日中の外出、移動は自由で、目的地に着く途中であれば夜間になっていてもよい。もちろん、外食産業は営業していなく、スキー場でもリフトは稼働していない。

インターネット以前から個人間の賃貸のプラットフォームとなっているPAPの調査によると、この冬も含め、2020年は、山地部の物件の予約が前年比で3割から5割で、これは3月からの第一次コンフィヌモン、そしてこの冬のスキーリフトの営業停止が影響しており、アルザス地方ではマルシェ・ド・ノエル(クリスマスマーケット)の中止も大きく影響しているという。

ただし、日本のGOTOキャンペーンのようにフランス政府が特に何の後押しをしなくても、フランス人はバカンスの時期はバカンスをとる。山に行けなければ、フランス以外に行こうとするし、逆に海辺を目指すようで、冬場でも大西洋岸が人気で、前年比で逆に60〜97%の上昇で、大西洋岸で名物の牡蠣も人気だという。

さらに、「国内」扱いの海外県も「バズっている」ほどの人気で、レユニオン諸島や、グアドループ、マルティニークはこのクリスマス休暇は、前年比なんと300%だという。

また、フランス本土でも、海岸部のほかに人気なのが、フランス風の伝統的民宿であるジット(gîtes)だ。これはこのクリスマス休暇だけではなく、場所によってはすでに2021年は予約がいっぱいで、2022年の予約を始めたところまであるという。

日本からは見ると考えられない状況かもしれない。
しかし逆に、別にホテルや旅館が営業停止になっているわけでも、移動が制限されているわけでもないのに、あたかも誰も旅行しなくなるような「空気」になっているのはフランス人からみたら考えられない。制限がなく、逆に人がすくないなら旅行するチャンスであるし、「経済支援」とはそもそもこういうときに旅行することだと考えるがフランス人的かもしれない。