2020の女性

投稿日時 : 2020/03/10 18:00

「女性の権利を守るために数千人がデモに参加」地方紙La Dépêche du Midiのサイトより。
写真は、パリのコンコルド広場で「家父長制度のパンデミックを止めろ!」と訴えるFEMENのメンバー。


コロナウィルスの話題と並んで先週末から週明けにかけてフランスのメディアで話題にされていたのが、3月8日の国際女性デー。

日本では、全くと言って良いほど取り上げられていないが、フランスではこの国際女性デーの日だけの話題はもちろん、その前のセザール賞の授賞式での話題など、女性に関する話題が多く取り上げられている。

日本でも、「フラワーデモ」という団体がデモなどの活動をしており、一部の日本のメディアではわずかでも取り上げられたが、一応政治の世界や法的な面ではパリテ、男女平等が確立しているフランスからみれば、女性=花、女性=ピンクというようなステレオタイプすら女性蔑視、女性差別の一種であるとされる。パリでは、「21世紀になってまだ女性が女性の権利のために声を上げていること自体がおかしい」とインタビューに答えていた女性もいた。3月8日はフランスでもコロナウィルスの感染の拡がりが報じられていたが、それよりも「男性社会のパンデミックの脅威」に立ち向かうと、多くの女性がフランス各地で集まった。

今週フランスで公開が始まる、ジュリエット・ビノシュ主演の映画『La Bonne épouse』(良妻賢母)もかつての家政学校を舞台にしたコメディー映画だが、こうした映画ですら現代の女性の権利について考えさせられる。