要注意人物の外国人

投稿日時 : 2023/10/17 17:30

「ジェラール・ダルマナン内相は、不法滞在の過激派外国人、200人近くの国外追放を早めたい」
国営ニュース専門メディアFrance Infoのウェブサイトより。

ハマス・イスラエル問題が緊迫し、昨日の夜はベルギーでもテロ事件がおきて犯人が逃走中、フランスでは金曜日に起こった高校教師が亡くなったテロ事件が特に大きく報じられ続けている。

金曜日のテロ事件では、通報を受けた警察によって、ナイフで攻撃していた犯人はすぐに逮捕され、関係者とされる家族など(16歳の弟も含め)も多数、重要参考人として警察に拘留された。

フランスで大きく問題になっているのが、この犯人の青年は、この高校の元生徒だが、ロシア出身で、すでに警察から「Fiché S」という要注意人物として数年前から監視されており、事件の前日も事情聴取を受けていたというが、事件につながるような情報はなかったという。そして、この犯人の22歳の兄は2019年夏に、テロ攻撃の計画と未遂などによって捕まって刑務所にいるという。

ここで問題とされているのが、移民でありながらも、「要注意人物」とされている人物の監視がされていない、さらには、特に右派系の政治家などからは、なぜ国外追放にしていなかったのかという批判が政府に向けられている。

政府も、昨今のヨーロッパの状況やフランスの状況もふまえ、移民の扱いをより厳しくする方向に向かっており、内務大臣も、要注意人物、というよりは、危険人物とされている外国人については、国外追放も辞さないとする発言を始めている。

フランス政府によると、2017年から、過激派テロ容疑で監視されていた外国人のうち800名近くが国外追放になったという。そして現在は200名近くいるが、それらの要注意人物についても早急に対応をきめるようだ。