黄色の次は、ピンク。

投稿日時 : 2019/11/19 18:00

カトリック系新聞 La Croix紙のサイトより。「ストライキに突入。幼児アシスタントがピンクのベストを羽織る」


週末の「ジレ・ジョーヌ」の運動を取り上げたニュースでは、暴力行為・破壊行為をする破壊者(casseur)を、「ウルトラ・ジョーヌ」とか「ジレ・ノワール」などと呼び始めているものが目立った。数ヶ月前まではBlack Blocという言葉も使われていたが、ジレ・ジョーヌの運動から1年、黒い服をまとったこの破壊的集団は、本来の(?)Black Blocとは異なり、フランス独自の集団になっている。

さて、本日、11月19日(火)からストライキを予告しているのは、「ジレ・ローズ(gilet rose:ピンクのベスト)」をまとった幼児アシスタント(Assistantes maternelles)だ。

これは、フランス独自の職業で、認可されたアシスタントが、自宅または専用の場所で、6歳以下の子どもを最大4名まで預かるというもの。主に女性が多く、このたび、彼女たちがストライキをするのは、政府が準備している法案に反対してだ。

この法案での政府の言い分は、現在30万人以上いるフランスの幼児アシスタントをすべて政府の専用ウェブサイトに登録させることで、アシスタントを探している親とのマッチングを効率化させるというもの。これに対して、幼児アシスタントの組合などは、各アシスタントの情報(引き受け可能時間・時期や、住所など)が一元化されて公開されることで、泥棒などの犯罪はもちろん、預かっている子どもにも危険が及ぶ可能性があると反対。このマッチングサイト(国営)自体には反対はしないが、誰にでもアクセスできるウェブサイトでのセキュリティが現状では納得できないとしている。

本日のストライキでは、親たちにしわ寄せが行かないように、最低限のサービスは続けながらストライキをするという。

実は、年始めにも、彼女たちは、年金改革の一環でそれまでにこの職業に認められていた特例が解消されそうになり、ストライキや反対を表明、法改正案は破棄された。