マルセイユ石けんもエコロに

投稿日時 : 2019/11/20 18:00

「環境:ヤシ油を使わないマルセイユ石けん?“これはとても健全な立ち位置だ”」
20 Minutes紙のサイトより。


最近のフランスらしい話題は、デモやストライキ関係か、環境問題関係ばかり。文化や芸術、ファッション、食などの日本から見るといかにも「フランスらしい」話題がフランスでもないわけではないが、「フランスのいま」、現在を反映しているのはやはりデモやストライキ関係の話題(社会問題やフランスでの生活などに直結)や環境問題だろう。

日本では最近になってようやくレジ袋の削減・廃止などが話題になっているが、フランスでは様々な原材料が環境問題の観点から問題にされている。その一つがヤシ油。

昨日、11月19日(火)に大手マルセイユ石けんのメーカー、Marius–Fabreが発表したのは、来年2020年1月から全ての石けんでヤシ油の使用をやめるということ。これは来年創業120周年を迎えるにあたって、ここ数年の研究の結果、ヤシ油の代わりになる油を開発したという。

この会社の発表によると、「完全にヤシ油を使わない最初のマルセイユ石けん」になるとのことだが、他の会社では早いものですでに1999年からオリーブ油を使った石けんを製造しているという。と、うちの方が先に始めていたというメーカーなどがいれば、他の大手メーカーでは、動物系油(ビオの石けんには使えない)やヤシ油は、そうはいっても石けんにはとても効果的な原材料であることは変わらないという意見もある。さらに、WWF(世界自然保護基金)によると、石けんの製造にヤシ油を使わないことはよいことではあるが、それが地球環境に与える影響は微々たるものだという。

今回の発表、環境問題に敏感なフランス人「消費者」に向けたマーケティング戦略という一面も否めないだろう。