フランスではワクチンが余るほど…

投稿日時 : 2021/04/05 17:30

「アストラゼネカのワクチン:1100回分以上の分量がノール・パ・ド・カレの会場で拒否られた」
地方紙Ouest Franceのサイトより。

4月3日(土)、フランス北部のオー・ド・フランス地域では、アストラゼネカの1100回分のワクチンが残ったという。そのうち、カレのワクチン接種会場では、予約していたはずの人が来ず、会場を予定より早くに閉めたという。

これは、ここ数週間ニュースでも取り上げられているアストラゼネカのワクチンを受けた後の血栓の問題(WHOは関連がないと発表)もあり、アストラゼネカのワクチンは打ちたくないという人が多いという。

そもそもワクチン接種には懐疑的な人が多かったフランスで、根拠がないとしても、血栓の話題はワクチン接種の助けにはならず、アストラゼネカも、ワクチンの名称を変えるとしたが、中身が変わったわけでもなく、メディアなどではあいかわらず通称は「アストラゼネカ」のままだ。

フランスではすでに三種類のワクチンが流通している。ファイザー、モデルナ、アストラゼネカ。さらにまもなく四種類目のジョンソン&ジョンソンも流通が始まるばかりか、今月中にはファイザーのワクチンがフランスでも作られることになり、「国産」ワクチンの準備も進んでいるという。

接種予定のはずが余ったワクチンは、もちろん廃棄ではなく、他の病院や今週の希望者に割り振られるという。

供給のスピードと量も増え、こうした「余る」ワクチンも増えると予想されるフランス。大統領が目標としているように、夏まで、つまりオリンピックまでにはフランスでは成人の大多数のワクチン接種が終わるかもしれない。ちなみに先週末までに、フランス人の14%近くが最低1回のワクチンを受けたという。