訃報x2

投稿日時 : 2019/04/25 18:30

20 Minutes紙のサイトより。
「ジャン=ピエール・マリエル逝く:10の代表作品」
Le Parisien紙のサイトより。「“ディック・リバースと一緒に、俺たちは最初にロックをやったんだ”、シャ・ソバージュ(野良猫)のギタリストが語る」

日本だったらきっと、平成(というよりも昭和)を代表するアーティストがまた逝った、などと書かれるくらい、フランスを代表するアーティストが二人、4月24日(水)に亡くなった。

いずれも日本ではあまり知られていない。

俳優、ジャン=ピエール・マリエルは、晩年アルツハイマー病などを患っていたそうだが、87歳だった。1950年代から数多くの映画に出演。名脇役といってよいだろうか。コミカルな役も多く、いかにもフランスのおじさんを見事に演じている。上記の20 Minutes紙のサイトでは代表作を紹介。

もう1人は、フランスのロックの第一人者といってもよい、リック・ディバース。フランス版エルヴィスともいわれた。24日、74歳の誕生日に亡くなった。

2年前に亡くなったジョニー・アリディや、エディ・ミッチェルも同年代のフランスのロック界の重鎮だが、この二人とは確執があったともいわれる。日本でロックの先駆者いうと、先日亡くなった内田裕也を思い浮かべるが、ディック・リバースは、内田裕也ほどの破天荒さはなく、どちらかというと、野口五郎とか、千昌夫とかのような純朴さ(郷ひろみや北島三郎ではないという意味で)でフランスで受け入れられていたようだ。ジョニー・アリディやエディ・ミッチェルがどちらかというと、パリとか都会のロックだったのに対して、ニース出身のディック・リバースは、地方の、まさに「野良猫」だったのかもしれない。

二人とも、これまでも、おそらくはこれからも日本では(おそらく世界でも)、知られることがないアーティストだが、フランスの一時代にいた人には間違いない。