百聞は一見にしかず

投稿日時 : 2021/11/17 17:30

「実効再生産数、新規感染者数、入院者数……。フランスはもはや第五波を逃れられない」
L’Express誌のウェブサイトより。画像のグラフは、過去一ヶ月の一週間あたりの一日平均の新規感染者数。

フランスでは三度目のワクチン接種が始まったのに、すでに日本の二度の接種完了率のほうが高く、すっかり感染状況が低いところで落ち着いてきたような日本に対して、フランスでは、いよいよ新しい感染の波が現実的になってきている。

これは新規感染者数の数字が明らかに増えていることからもわかり、最新の24時間の新規感染者数が再び2万人を超えて、過去一週間の平均でも一日あたり1万人を超えてきている。

ビズ—やハグを再開し、外食などを再開したフランス人の気の緩みや、冬の寒さ、ワクチン接種率の停滞など、様々な解説がされている。コンゴで発見された新しい変異種の話題もある。この第五波は、実は10月半ばから始まっていたとの分析もあれば、保健大臣も、第五波の始まりだと発言し、感染症対策、ワクチン接種を呼びかけている。

ちなみにこの夏のフランスでの第四波は割と短く、医療機関の逼迫もそれほどなかった。ただ、冬になって、医療体制がどのようになるかはまだわからないといい、政府や関係機関はすべてのシナリオを想定して対応を検討しているとされる。

10万人あたりの一週間の新規感染者数や、実効再生産数などの数値や衛生パスもあるフランスは、これらのツールをうまく使うだろうが、フランス人の関心はそろそろ、今年のクリスマスはどうなるかという感じだろうか。