非常事態で必要なもの

投稿日時 : 2020/03/24 18:00

「アマゾン:“非優先”の商品の発送はフランスとイタリアでは不可能に」
20 Minutes紙のサイトより。

日本ではCOVID-19の感染者(の発表)の数が他の国よりも増えていないからか、先行きが不透明の東京五輪の話題がメディアで目に付くが、フランスのメディアは、(今日も)新型コロナウィルス関連の話題ばかりだ。

昨晩のフィリップ首相の発言で、自宅待機(要請)がさらに厳しくなること(露天マルシェの原則禁止や、厳罰化(最高で6ヵ月の禁固刑)など)が発表され、フランスは公衆衛生の非常事態宣言をした(Etat d’urgence sanitaire。これは連続テロ事件があったあとに発動されたこともある非常事態宣言の公衆衛生版といえるだろう)。

そんななか、アマゾンは、フランスとイタリアでは、すでにアメリカと同じように、衛生用品や家庭用品の注文を優先的に受けると発表した。全国民への自宅待機要請が出てからオンラインの注文が多くなり、アマゾンには食料品や書籍などの注文が殺到したそうだが、この非常事態にアマゾンも対応することになった。

ただし。

これはアマゾンが扱う商品のみで、新規の注文のみ、さらに、マーケットプライスでアマゾン以外の出品者の商品は出品者が発送するので今回の措置には含まれないという。

さらにフランスの本やCD専門店FNACでは本の注文は今のところ受け付けているという。

COVID-19の問題が発生してから、アマゾンについては、倉庫で働く職員や運送業者などが、充分に衛生的な安全が保証されていないなどとして「働かない権利」を主張したり、それに対してアマゾン側はパワハラめいた態度をとっているというニュースなどがあった。

一方で、アマゾンプライムでは、他の動画配信サービスや、有料テレビ局のサービスと同様に、子ども向けや一般向けの動画視聴無料サービスを始めてもいる。

フランスの非常事態はさらに数週間は続くとされ、この「戦時下」では、経済の話はもとより、スポーツの話題も二の次で、まずはこの「戦争」を終結させることが最優先だ。