Covid-19:政府とメディアと国民

投稿日時 : 2020/09/02 18:00

フランス政府と日本政府のCovid-19専用ウェブサイトのトップページ。

百聞は一見にしかず。フランスと日本、それぞれの政府がどのように国民に情報発信をするかを見れば、政府のこと、そこからメディアがどうしているか、さらに、国民に何が知らされているか、さらには、政府がどのように国民の要望・期待に応えようと(あるいは答えない)のかも見えてくる。

それぞれの政府が公式のウェブサイトでどう情報発信をしているか、何を発信しているか。

トップページ:フランスはシンプルで、文字と単純なアイコンのみ。色もフランスのカラーの白を基調。一方で日本は、何をサポートしているかよくわからない「サポーター」が公式サイトのトップで目立つ。さらに大臣の動画。

スマホサイズだと、違いはさらに強調される。フランスは情報がまず出てきて、サイトに来る人は情報を求めているとして、対応しているようだが、日本はまた「サポーター」、そしてアプリの「宣伝」が目につき、情報は第一ではないようだ。

データ・情報ページでも違いはさらに際立つ。フランスは細かな情報とデータ、そして地図を使い、わかりやすいが、日本は感染者数と、都道府県別の数字ばかり(だけ)が大きく表示されている。日本ではこれ以上のデータは大きく紹介されないが、フランスではすでにこの最初のマップですでにいろいろな数字が提供され、ベースにあり、地図に表示されるのは感染者数ではなく、入院患者数で、さらに重症患者数、その増減も表示され、フランスでは大きな地域毎の数字はあるが細かな地域ごとの数字はない。

さらに日本にない数字が、taux d’incidence(発生率)で、この科学的数値でフランスの感染状況がわかるようになっている。

さらには、インタラクティブなマップで、住所を入力すれば近隣の検査可能な機関の場所が分かる仕組みもある。日本ではこの情報はほとんど公にはなっていないし、そもそも検査に対しての考え方が違うようだ。

それぞれの国での、公式の対策紹介ページ。

最後に、対策の紹介ページでも、フランスは文字と簡単なデッサンのみなのに対して、日本は動画がメインだ。

フランスのテレビ番組でも政府の広報で対策のコマーシャルが流れることが多いが、これも基本的に簡単なメッセージと、わかりやすいデッサンだ。