フランスでは(ようやく)ハム類とガンの因果関係が認定された。

投稿日時 : 2022/07/13 17:30

「豚肉製品(ハム・ソーセージ類)の亜硝酸塩の摂取とガンの関係が衛生局によって認定」
Le Monde紙のウェブサイトより。

7月12日、フランスの食品衛生局(Anses:Agence nationale de sécurité sanitaire)は、初めて、ハムやソーセージに発色をよくするために使われ、日本では発色剤として知られる、亜硝酸塩(フランス語ではnitrites)とガンの発症には関連性があると認めると公式に発表した。

実は、すでに2015年には独立系のガンの研究機関(CIRC)が、フランスにおける毎年の癌患者のうち、4300件がこの発色剤が原因だとし、胃がんの中にもその原因がハムなどの発色剤であることが疑われるケースもあるという。

この報告が遅れたのは、発色剤は、ハム類のバクテリアなどを抑える働きもあることを盾にする製造業者などの団体からの圧力などもあったという。

ただし、現実にはどのくらいの量が許容範囲なのかなどは、これからだという。すでに一日にハム類の摂取許容量は今回の件とは別に設定されていたが、フランス国民の平均摂取量はそれを超えていないという。とりあえずは、週に150g以下という基準が示されたが、これで販売されているハム類の売上がどうなるのだろうか。