昨日の敵は

投稿日時 : 2019/09/17 18:30

L’Opinion紙のサイトより。
「Canal+がNetfilxと提携し、今後は配給プラットフォームとなる」

フランスや日本に限らず、Netflixの進出は世界規模で進んでいる。

日本でいうとWowowに相当するフランスの有料TV局、Canal+がNetflixと提携を始め、10月15日からCanal+の会員にNetflixのサービスが提供されると発表された。

Canal+(カナルプリュス)は、1984年に放映を開始したテレビ局で、80年代、90年代にかけて、フランスのTV界では画期的な存在だった。映画やスポーツに特に力をいれ、基本的にスクランブル放送だったが、非スクランブルの時間帯でも思い切ったエンタメ・情報番組を放映していたり、土曜の夜に(もちろんスクランブルで)ポルノ映画を流したりしていた。映画製作にもかかわったり、カンヌ映画祭のセレモニー中継など、(フランスの)映画制作にも深く関わっていた。その後は、サッカーのリーグ戦などの放映権の問題や、サッカーチームのスポンサーにもなるなどしていたり、他の国にも進出するなど、多角経営を始めていた。Netflixとは、視聴者獲得の面でも、映画に関しても、これまではライバルであったが、今回、提携するにいたった。

10月15日から、Canal+のユーザーは、月額15ユーロ(サービス開始記念料金。正規は30ユーロ)でNetflixが見られるという。ただし、Canal+の基本料金は、別に月額20ユーロだ。これは、近々サービスが始まる動画配信サービス、ディズニー+や、アップルTV+に対抗するために、連携をとった形だという。Netflixは同様の提携をドイツやイギリスで始めて成功しており、それがフランスにもやってきた形になり、他のヨーロッパ諸国にも順次拡がっていくだろう。

Canal+の代表はまた、ディズニー+と同様の連携がある可能性も示唆し、TV局というよりは、動画配信のプラットフォームとしての未来を見据えているようだという。