長期戦を見据えて

投稿日時 : 2023/02/13 17:45

「年金問題:土曜の動員の成功で、組合側は圧力を強める」
経済紙Les Echosのウェブサイトより。

土曜日にあったフランス全土のデモ。バカンス中の地域もある土曜日ということもあり、組合側はストライキはやめてデモに集中した形になった。記録的な参加というほどではないにせよ、パリだけではなく、中規模の都市ではかなりの人が集まった。

国会本会議での審議は、今週いっぱいまでで、来週からは上院で審議される。その後、再度国会本会議での再審議をへて、3月末に採決となる。そして先週末から予告されていたとおり、3月7日には、いよいよ「無期限」も含めての、大規模ストが始まることがほぼ決まってきたようだ。

政府は方針を変えるつもりはなく、国会本会議も、激しいやり合いで審議が進んでいるとは言えず。組合側はいよいよ、「伝家の宝刀」的な、強めのストライキに入るようだ。国民生活に影響が大きい交通系や、エネルギー産業系などが想定される。

3月7日までまだ時間はあるが、様々な世論調査でも、国民の多くは、年金制度改革反対を指示しているし、大規模ストも覚悟しているというが、それでも同時に「どうせ法案は通る」という諦観も多数派だという調査もある。政府もこの国民の諦め感と、ストライキが始まればそれを嫌がる国民にかけているのではという分析もある。

3月7日に向けては、にらみ合いが続き、3月7日以降は新しいフェーズに入ることになるようだ。