反抗のかたち

投稿日時 : 2020/01/23 18:15

「停電、過激な行動…:ストライキのやり方が多様化している」
L’Obs誌のサイトより。

パリの地下鉄などのストライキは緩和されたが、明日は再びピンポイントで一日交通ストが予定されている。

数日前からは労働組合員が人口数万の地方都市や、化学薬品を扱う工場などで予告無しに停電を引き起こすという、新しいストライキの手法を採り始めている。
政府側と組合側の交渉の着地点が見つからないまま、組合側、政府の年金制度改革案に反対する人たちは、長期にわたったパリを中心とした鉄道ストから、他の方法を模索しているのだ。

反対派の決意は固く、より一般市民、世論に訴えかけて、政府に圧力をかけようという戦略だ。明日予定されている交通ストも定期的に続けるとしており、政府などから批判された(電気を止めるのは、一般市民のライフラインを人質にすることだと、こちらも市民を味方につけようと批判)ゲリラ的な停電も続くかもしれない。

また、鉄道職員以外の職業でも、弁護士や教職員なども、団結力が強く、政府への反対運動は続く。

年金問題は国政の問題だが、あと二ヶ月を切ったフランス市町村議会選挙(市長選と同意義)にかき消されることなく、この地方選挙まで、さらにはそれ以降も、反対派は年金制度改法案の撤回を目指して運動を続ける覚悟だ。

一部のメディアではこうした運動の過激化を「ジレ・ジョーヌ化(gilet-jaunisation:ジレジョニザシオン)」と揶揄し、ジレ・ジョーヌの運動が一部の参加者が過激になったことで当初の運動自体が弱まってしまったことと比較している。