クリスマスツリー屋さん

投稿日時 : 2019/12/23 18:15

「お宅の自然派クリスマツリーの製造の秘密」
Le Figaro 紙のサイトより。

やはり週末の電車は混乱状態、今週も収まる気配がないままフランスはクリスマスを迎える。

この週末から年明けまで(とはいえ基本的には1月1日まで)はお祭りモード、バカンスモードになり、テレビもそのような番組ばかり。報道系のメディアももちろん休暇をとる人が多く、そもそも政治も経済もすべてがバカンス状態なので、よほど大きいニュース以外はあまりなく、毎年恒例のクリスマスの食材や料理の話題、クリスマスプレゼントの話題などが多い。

そんななか、Le Figaro紙のサイトは最近のフランスのクリスマツリー事情を紹介。

フランスでのクリスマツリー(Sapin de Noël)は、日本ではすでにほとんど見なくなった正月の門松以上にポピュラーな存在で、12月になると大手スーパーの店頭や朝市などに専門の「クリスマツリー屋さん」が現れる。昨今のエコロジーへの関心から、主に中国製のプラスチックのクリスマツリーもどきよりも、純フランス国産の本物のもみの木ツリーが人気だ。

この記事によると、フランスの600万世帯がクリスマツリーを購入(全世帯数は約2800万)、大部分が本物のもみの木で、フランス全土で5000ヘクタールの敷地で栽培されているという。フランス自然派クリスマツリー協会(association française du sapin de Noël naturel)という180近い生産者を集めた団体もある。ただし、クリスマツリー屋さんとはいえ、これだけで整形は経たずほとんどが他の職業(農業など)と兼業している。

よく、自生しているもみの木をとって森を破壊しているとか、農薬を使っているなど、環境に優しくないという安易な批判を受けると言うが、実際市場に出回るのは、栽培されているもみの木で、農薬も極力使わず、羊を飼って雑草をとったりしているという。

他の報道では、中国産のプラスチックツリーと、フランス産の実物ツリーのどちらがCO2排出量が少ないかという数字を出していた。製造だけではなく、その輸送、廃棄までの一連のプロセスを計算。もちろん、フランス国内で育てられ、トラックで都市部に輸送された本物のもみの木がよりエコロではある。が、よりエコロであるには、それを数年使ったほうがよいという試算もあった。