フランスの政治:次は左派勢力に注目

投稿日時 : 2022/05/02 17:30

「議会選挙:LFIとEELVで合意が決定」
仏版Huffpostのウェブサイトより。

6月12日と19日に行われるフランスの議会選挙。大統領選挙の直後からその選挙戦が始まっているが、メディアも大きく取り上げ、注目されているのは、大統領選挙の極右勢力とは違って、左派勢力の動きだ。

特に第三の男であったメランション氏が率いる「不服従のフランス:La France insoumise(LFI)」の動きだが、伝統的左派政党の社会党や、エコロジー政党、「ヨーロッパ・エコロジー・緑の党(Europe Ecologie – Les Vers : EELV)」との選挙協力が注目されている。

フランスの議会選挙も、大統領選挙と同じように、二回の投票があることから、選挙協力をして、大統領選挙のように対極右で連携すれば、勝ちやすいという仕組みであることもあり、選挙協力が進んでいる。

この週末は、EELV内の連合会議で投票があり、多数決で、LFIとの選挙協力が決まった。LFIは共産党とも選挙協力が決まりそうだという。

社会党の方は、元大統領のオランド氏などは、LFIとの連携に釘をさすような発言もしているが、大統領選挙で歴史的に低い得票率だった社会党としては、連携しても党の威厳に関わり、連携しなくても議員を送れないリスクがあるという厳しい状況だ。

かえって、極右勢力の二つの政党はやはり反りが合わないようで、協力もなく、支持率が高い地域などに集中するとされる。

また、政府については、今週中には新しい首相が大統領から任命されることになるが、国民の7割以上が女性の首相をのぞむなか、二期目のマクロン大統領は誰を首相にするのかも注目される。もちろん、議会選挙の結果によっては、6月末までの首相となる可能性もある。